グーグル背景、強制変更の顛末に思う

17 June, 2010

> Google、1時間ごとに背景写真が変わるキャンペーンを中止
> グーグル、背景画像をカスタマイズできる機能をアピールするための24時間限定企画を開始するも、ユーザからの多数の苦情を受けて中止。

過去のことになるが、6月10日、いつもどおり巡回の為にブラウザを立ち上げてみる。私のホーム画面はグーグルになっているが、突如として見慣れない画像がグーグルホームの背景に出てきた!

なんじゃこりゃ…
ちょっとうるさい気はしたが、画像じたいはセンスも悪くなく、デザイン的な完成度も高かったのでしばし眺め、他のサイトに飛んで用事を済ませてから、またホームに戻る。

さっきとは画像が違っている。
前のはまあまあ許容範囲かな、と思ったが、今度のはひどくうるさい。
よく見ると、左下に背景を設定するリンクがあるので、ああなるほど、そういう企画なのかと思い、適当なやつを選んで設定する。
でもしばらく経つと、その背景もうるさくなってきた。

そもそも、グーグルをホームに設定するのは、機能性とシンプルさが気に入っているので、勝手に自己主張の強い背景画像なんか設定されたくない。
ホリデーロゴは大好きで、今度はどんなので楽しませてくれるかな?と楽しみにしているのだが、背景となると話が全然違う。

あんまり目立たない控え目でシンプルな画像ながら、小さなところに気の利いた工夫が凝らされている、というタイプなら歓迎だ。しかし、やたらにリキの入ったデザイナーの絵なんて強制的に見せられた日には、うっとうしくてかなわない。

で、選んだ画像を削除してデフォに戻して使っていると、時間ごとに背景が切り替わる。

やめてくれえ〜〜〜!
デフォの背景をこんなにチャカチャカ切り替えられたのでは、落ち着かないこと夥しいので、少しでもうるさくないやつをと、自分で選んで設定してみる。

でも、シンプルな画像がないのだ。一番シンプルなのがヘンな四角いニコニコマークみたいなやつ。へんなジョークみたいで嫌いなので、自分なりに許容できる画像に設定した。

しばらくして場所を移動したので、他のパソコンを立ち上げたら、ちゃんと設定した画像になっている。なるほど、IPアドレスで設定を引き継げるようにしてあるのか。
でも選んだ画像も瞬く間に嫌になってしまったので、デフォに戻すと、またしても時間変わりの背景が次々に出てくる。

あーあうんざり…と思っていたが、さっきは気づかなかった「背景を削除する」リンクに気づき、サッサと削除したら、今度はトップのバナーが真っ白。つまり全部真っ白(笑)。バナーの輪郭だけしか見えない。
まあそれでも、うるさすぎるよりはないほうがいいか…

などなど、余計な企画に少々うんざりしつつその日を終えたが、翌日はどうやら元に戻ったもよう。よかった…

後でこのことを思い出して「グーグル 背景」で検索をかけたら、この企画は24時間の予定だったのが、ユーザーに不評すぎて、開始後14時間で打ち切りになったとのこと。
そりゃそうですよね。まあ、不評ならさっさとやめる、ってのはいいことだけど。

しかし、上部のメニューバーが時間差でフェードインしてくるようになり、なんか気に入らない。この程度のリンク、サッサと表示すればいいのに。
ということで、元に戻すのが一番いい、ということになってしまい、いったいこの企画、何の役に立ったのか、と言いたいが、少なくともグーグルが聞く耳を持っていることだけは分かった。

ホリデーロゴ程度だと、見て微笑ましいし、ロゴ部分だけでどこまでやってくれるのか、さあ見せて貰いましょう?という楽しみもある。
こないだ紹介したパックマンがかなりインパクトあったので、それが暴走しちゃったのかもしれないが、ここまで来るとご乱心の部類。

この企画がこれほどひどく不評という判断を下した方法、それはグーグルの検索ワードだったそうだ。

10 日の Google の検索キーワードの 7 位は “remove google background”
つまり、google 背景削除。なるほど…そりゃ確実だわ(笑)

ちなみにこの問題でググッた中で可笑しかったのは、以下のコメント。

> お気に入りのクリーンなホームページがカラフルな花模様のカバの写真にいきなり占領されたユーザーは予期されたとおり憤慨した。

しかし…作成側としてはこれは気をつけなければ、と思った。しばらく作っていると、たまには遊びたくなってきて、いろんな画像や仕掛けをつい使いたくなってしまうのは分かる。で、それをどこに置くかというと、多くの場合それは、トップページに置かれてしまう。

トップページにFlashを使って、延々と動画を読み込ませてからでないと必要なコンテンツに行けない作りのサイトがしばしまあるが、あれなんかも完全に、オーナーの自己満足だ。
私なんかはトップにアクセスしてあの形式だと、ああこのサイトは製作者が分かってないからどうせロクなコンテンツがないな、と即座に見切ってしまい、読み込みが終わる前にサッサと移動してしまう。
あのタイプのサイトは、トップページを読み込み終わる前に離れるユーザーがどれくらい居るか、ぜひ一度、統計を取ってみることをお勧めする。

実は、このタイプが一番多いのが、映画の公式ページだ。
映画のタイトルで検索すると、たいがい一番最初に公式ページがヒットする。しかし中身は、デザインが大仰なだけで、内容や情報は個人ブログにも劣るものが余りに多い。
ひどい場合なんて、出演者が主役クラスの2〜3人しか紹介されていなくて、情報を探しに来た人は結局、他の映画情報サイトへ行かざるを得ない。

これは、映画が一発勝負で、その映画がヒットしなかったら公式ページなんて早々に消滅する運命の為、ユーザビリティなんてそっちのけで、WEB製作者がただひたすら、お偉いさんのご機嫌取りの為にしかサイトを作っていないせいではなかろうか。
反対に、長くユーザーを惹きつけなければならない連続ドラマの公式サイトは、実に使いやすく丁寧に作られているものが多い。

適度な遊びごころは必要。しかし…使いやすさって何だろう?と考えてしまった、グーグル背景画像の顛末でした。


★パックマンロゴ、好評なので専用リンクを解説したそうです。これは懐かしくていいですよね。
http://www.google.co.jp/pacman/

「Insert Coin」ボタンを押すとプレイが可能で、矢印キーまたは迷路の中をクリックすることでパックマンを操作できる。
また、隠しコマンドとして、もう一度「Insert Coin」ボタンを押すと、「Ms. PAC-MAN」が登場し、パックマンとの対戦プレイを楽しめる。

ということです、おお!

tao

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