2003年8月21日の日記

08 January, 2003

連日の天気予報はずれで、気象庁はついに「ごめんなさい」発言。
今日なんて、東京の午後はカンカン照りなのに雨が降ってましたよ。
自然界の働きは人間の力の埒外なので、素直に「天気予報」を「天気予想」にしちゃえよ!という意見もありますが…。

あれやこれやで調子をはずして武道の稽古は長い夏休みをしてしまい、そろそろ動き始めてます。
でも久しぶりの稽古って、思うようにいかないものの、やっぱり武道っていいなあ…。心身ともにシャキッとします。もっと稽古して技を磨かなくっちゃ!と思ってしまいます。
試合なんかに出ると、結果はよくなくっても(もっと真剣に稽古するぞ〜!)って発奮するもんね。それが付け目なのかなあ…もう、仕掛けた罠にはまっても気にしないことにしよう。

なんだか、異常気象の余波なのか、動物関連でのニュースがちらほら…。秋田では体長3メートルぐらいのでっかい蛇が道を這ってたので注意して下さいとか、長野では63歳の男性が熊と格闘して投げ飛ばしたとか…
ニュース引用します。(面白半分でゴメンナサイ)

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63歳男性、クマ撃退=キノコ採り中、襲われ格闘−長野

18日午後3時50分ごろ、長野県大町市平の山中で、神奈川県松田町の団体職員山口啓一さん(63)がツキノワグマに襲われた。山口さんは、左手のひらや左太ももをかまれたが、クマの鼻や腹を殴って抵抗。最後は、柔道のともえ投げのようにして投げ飛ばしたところ、クマは山中に向けて逃げ出したという。
大町署の調べなどによると、このクマは体長約170センチ。山口さんは車で近くまできて、家族と別れ、キノコ採りをしていて襲われた。同署員が駆け付けた際、手足にクマの歯形がまだ残っていた。山口さんは「大丈夫です」と話しているが、大事を取って19日に病院で診察を受ける予定だ。 (時事通信)[8月19日1時5分更新]
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とっつぁん強い!
熊関連では吉村昭が北海道の開拓時代に人間とヒグマの悲壮な闘いをノンフィクション小説にしてるので、一読あれ。
「熊嵐」はラジオドラマにもなってなかなかの圧巻。吉村昭といえば、しばらく凝りに凝りまくってほとんど読破しちゃいました。やっぱり事実に基づいた題材ってのは迫力が違う…そこに、吉村昭の徹底した取材と感情をまじえない筆がピッタリなのです。

上記の記事で思い出したのだが、十数年前になるけれど、やはり80代の老人が熊と格闘して撃退したニュースがあった。武道マニアとしてはどうやって撃退したのか気になる。
空手の指導者と話している時にこの話題になったが、このケースでは熊の口の中に片腕を肩まで突っ込んだのだそうな。片腕を犠牲にする積りがあれば命は助かるよ、という話になったのだが、ツキノワグマだったのかヒグマだったのか覚えていない。
両者では対処のしかたがかなり違うと思うけど。

ある時、私が吉村昭の小説にのっとって「ヒグマってすごいね。一つの村の人間全部食べちゃったことがあるんだって」というと、その場にいた一人が「熊が人間食べるなんてありえねーよ。熊は人間より弱いんだよ」と突っぱねていた。
ところがそのやり取りがあった直後(次の週ぐらい)にヒグマ専門のカメラマンが北海道で襲われて、後には髪の毛しか残っていなかったというニュースが出て、熊をなめてかかった人はびっくりしていた。
人間と自然界のかかわりについて考えさせられる事件だったが、気の毒とかありきたりのことを言う前に、吉村昭の本を読んでみてほしい。
熊に人間が食べられてしまった後は、その熊を捕らえて村の全員で食べるのが供養の代わりという…北国と開拓地の生活を考えてしまう事実です。


ちなみに、熊の悪賢さを代表する行動の一つとして、「熊の戻り足」というのがある。
ヒグマが山の中で熊猟師に狙われ、後を追われているな…と感じると、こういう行動に出ることがある。
まず、雪道を普通に歩いていると深い足跡が付く。これを消すにはこうするのだ。道の途中で立ち止まり、文字どおり抜き足差し足で後ろについた足跡の通りに後ろ向きに足を突っ込みながら戻ってゆく。
少し戻ったら、頃合を見て素早く横のほうに飛び退く。できれば降雪が乱れないように、潅木などが手ごろに密生した場所が飛び退いた跡が目立たないだろう。
そうすると、跡を追っている猟師にとっては、突然道の途中で熊の足跡がプッツリ途絶えてしまって途方に暮れる。そこを、後ろのほうから待ち構えていた熊がワッと襲う…という按配である。

この手法って、スティーブン・キング原作の「シャイニング」にも使われていたので結構有名だと思うのだが、熊がこんなずる賢い智恵使うと怖い…。
映画はスタンリー・キューブリック監督・ジャック・ニコルソン主演のほうですのでお間違えなく。間違えてスティーブン・キング監督の方を見ちゃうと、「作家なんかが映画のメガホン取るなー」とわめきたくなりますのでご注意を。

tao

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