水槽の中のお花

15 April, 2009

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この季節になると、さまざまな花が店頭に出回るのも楽しみの一つだ。
私もけっこうお花が好きで、良さそうな鉢植えなどを見るとすぐに手を出したくなるのだが、植物に関しては意外と妙な癖というか、好みみたいなものがある。



それは、花が幾ら綺麗で可愛くても、葉の形状や感触が肌にあわないと、あんまり身近に置く気になれない。お花ではないが、なぜかポトスが嫌いで、職場にあって水やりをしているような時でも、私が手入れしていると、何故かすぐに枯れてしまう。
その癖、難しい蘭なんかを、割と苦労しないで花を咲かせるまで漕ぎ着けたりするので、いっつもお花屋さんに不思議がられる。
確かに、ポトスを枯らしてしまう人っていうのも、珍しいかもしれない。植物にも陰陽があるけれど、そういうこととは別に、植物に対して生理的な好き嫌いが強いのかもしれない。他の蔓性の植物でも、アイビーなんかは大好きだ。

観賞魚なんかもそうなのだが、植物の手入れって、あんまり気にしてマメに手入れすると、かえって痛めてしまうこともある。完全に忘れるわけでもなく、たまに思い出したように適度に手入れするのが、ちょうどいいみたい。

世界にお花が溢れかえっているので、昨年から欲しかったセントポーリアを幾つか買ってみた。セントポーリアは小さな室内花として最適で、私の好きな青紫色の良い色を出すので、大好きな花だ。
ただ、かなり長時間にわたって照明を当てないと、うまく育たない。かといって直射日光はダメで、うまくカーテン越しの窓際などに置ければいいが、そういう場所がない場合は、けっこう置き場所に苦労するかもしれない。

うちにはちょうど、いい場所があった。
暮れに熱帯魚の水槽を少し整理して規模を縮小したので、60センチ水槽が一つ余っている。水槽もまったくカラカラにしてベランダなどに放っておくと、水漏れするようになって使えなくなってしまうので、ちょうどいい。

そんなわけで、セントポーリアをまとめて10鉢送ってもらい、そのうち7鉢を玄関に置いた60センチ水槽の中に入れてみた。蒸れないように、ガラス蓋は取り外す。なかなか良い具合。残りの3鉢はテーブルの上に置く。

水槽にセットされているライトは、水草用として植物が光合成しやすいような色温度に調整してある。照射時間や強さも調整できるので、セントポーリアにはもってこいだ。
しばらく、机の上のやつと育ち具合がどんなふうに違うのか観察し、適当に交換してみよう。

今のところ他には、ベランダにシルクジャスミンとスプレー咲きのバラ、室内には珍しいチョコレート色のデンファレがある。けっこう高級品のデンファレで、一年限りでは惜しいので、冬の間にお手入れを忘れないよう、あと幾つか、蘭の鉢を増やす積もり。

写真はとりあえず、玄関とテーブルの上のセントポーリア。
60センチ水槽の隣にある魚型の金魚鉢は、通販で余りに可愛かったもので、つい買ってしまったもの。小さな魚を入れるとしても水量が少ないし、たっぷり水を入れると魚が飛び出してしまうし…ってことで、考えたのがマリモ。
小さなマリモを二個入れて育てているが、こちらも弱い光が長時間当たるという条件なので、すこぶる具合が良い。
ちょくちょく砂ごと水洗いするが、最初は水道の水をカルキ抜きして…などいろいろ手間をかけていたが、最近は面倒臭くなってしまって、水道の水をジャブジャブ使う。小さいけどけっこう風情のあるものだ。

あと、余計なことだが、私はお花が幾らよくても、プラスチックの鉢をそのまま置くのが嫌いで、必ず気に入った鉢カバーを使用する。で、ゴテゴテと花模様のついた鉢カバーや花瓶は大嫌いで、必ずお花を引き立てるような、控え目でシックなものを選ぶ。

花瓶に凝るのもいいけれど、なぜ自己主張の強い華麗な花模様の花瓶などにお花を生けることができるのか…私には理解できない。大輪のバラの花の描かれている花瓶と可憐な小さな花束を差し出されて、「これ、活けといて」なんて言われると、(単に花と水を入れることはできても、これじゃあ「活ける」ことはできないよなあ…)とか思ってしまうのは私だけか…
花瓶に完全に脇役になれとは言わないけれど、やっぱりお花を活ける場合は、お花を引き立てるものが好ましいですね。

tao

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