高校野球を見ていたら

11 August, 2013

ずっと忙しくてWEB日誌がご無沙汰になっていましたが、このところ少し身の回りも落ち着いてきたところだし、あんまり鑑定やサイトの読み物のように、重いものばかり書いていると疲れてくるので、WEB日誌など気楽に書くのも良いものです。
暑いです。各地で40度越えの記録も出て、酷暑の上に空気がどんよりして不穏な感じなので、なるべく外には出ずに、大人しく家で高校野球など見ています。あちこちで熱中症で倒れた人が病院に搬送されているようですが、甲子園もかなり暑そう…。
プロ野球のように、ドームやナイターじゃなくて天候とも戦いながら土のグラウンドで試合をする、というのが高校野球なのかもしれませんが、生活様式が変わって気候も特異な日が多くなった昨今、いつまでも根性論で40度になんなんとする屋外で試合をさせるのは、果たしてどんなものだろう、とも思ってしまいます。

私は、野球はけっこう好きで昔はよく見ていましたが、最近は大物選手が片っ端から大リーグに行ってしまうせいでつまらなくなってしまい、あんまり見なくなりました。私の世代だとラジオで野球中継を楽しんだものですが、テレビの中継になってからは、何となく放送が大人しすぎてなかなか馴染まず、引き込まれることが少なくなりました。
ラジオとテレビでは媒体が全く違うので当たり前と言えば当たり前ですが、野球が好きになったのは、ラジオの解説ではけっこうルールを詳しく説明してくれたというのも、大きな要因だと思います。
今のテレビ中継だと、百聞は一見に如かずで一目瞭然であるのは確かですが、競技者でない限り、ルールが分かってくるまでに時間がかかり過ぎるというのは、テレビ放送の大きな欠点だと思います。

野球というのはなかなかドラマ性があって好きですが、中継を見ていて思い出したことがあります。野球はけっこう点の入り方にムラがありますが、例えば9回の裏、4:1の3点差で負けているとします。二死満塁、ツーストライクスリーボールまで来ると、次の一球が運命を分けます。この一球でゲームセットになってしまう場合もあるし、場合によっては延長にもなります。ゲームセットの場合は、勝つ場合と負ける場合、どっちも可能性があります。
サッカーだと時間が決まっているので、ここまでどん詰まりで3点差だと、頑張って走り回るにしても、ここから4点入れるというのはまず厳しいでしょう。ほとんど不可能に近いと言っていいと思います。ところが野球の場合だと、この最後の一球がカーン!と大きく飛べば、逆転満塁サヨナラホームラン。(ファールとかいう突っ込みは無しで)

ここらへんが個人的には、野球のドラマ性というのはサッカーよりも優れていると思う理由です。また、攻守交替の間とかピッチャーのインターバルといった呼吸が、お茶の間で観戦するのに、サッカーの時間の流れや距離感よりも向いていると思います。更にサッカーはなんだか殺気だってきて少し嫌になってしまう時がありますが、野球でたまに乱闘があっても、それはそれでけっこう楽しいものです。
これも点の入り方の違いが関係しているような気がします。前述の逆転満塁サヨナラホームランなんかをこうむると、逆転負けしたほうはカクッとなってしまって、まあこれも運さ、と意外にアトを引かないような気がするのは私だけでしょうか。

実はこの逆転サヨナラ満塁…を思い出したのは理由があって、私は見事にこれとそっくり同じ状況で、バッターボックスに立ったことがあります。
断っておきますが、私は決してお転婆ではないし、運動神経なんかほとんど無きに等しく、特に球技は大の苦手。それが何でいきなり野球(実際はソフトボールだが)なんかやっていたのか、それにはいろいろとおかしな状況が手伝ってのことなのですが、あれから何十年経ったか、初老に差し掛かった今になっても、ついつい思い出してしまいます。

中学生の時、クラブ活動の一環で、何故かソフト部の試合に加わらなければならなくなってしまい、ここまで運動神経ないのなら止めとけばいいのに断り切れなくて、ボジションはショート、打順は忘れたが、まさに9回の裏、スコアは4:1の3点差、二死満塁という状況でバッターボックスに立たされてしまったのでした。
いや、ぜんぜん大した話ではないです。カラ振りしましたよ、もちろん。試合終了です。しかしその時には、(なんでこうなっちゃうのよう…この一球で天国か地獄かって、よりによってこんなお誂え向きの状況が出来てしまったのは、私が野球を夢中で見すぎたせいか、いや剣道部の顧問が勝手にソフト部のお節介を焼くからだア)とかナンとか、つまんないこと考えながらしぶしぶバッターボックスに立ったのでした。

考えてみたら、そんなことばっかり考えていて、相手ピッチャーの球なんか全然見てませんでしたね。だって、前から憧れていた一級上の本物の野球部のキャプテンが、ちゃんとバッターボックスのすぐ後で見守っていたんですもの。
いろんな思いが頭ん中をグルグル回っていて、試合にはほとんど集中していませんでした。球を見る、ストライクゾーンを考えて、バットの振りは鋭く、腰を入れて、など、こんなことを考えているべきだったんですよね。
だって一度もキャッチボールしたこと無ければ、素振りもしたことがないのに、「お前、竹刀振ってるんだからバット振れるだろ」なんて、いきなり強引に試合に駆り出されただけで、そんなの無理ですって。
いや、昔のことですから、単に憧れていただけで、お付き合いなんかしてませんでしたよ。えーと、手紙は渡したことがありましたけどね。ん……いったい何の話でしたっけ。。。
これ、お墓の中まで持って行きそう。

tao

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